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遂にロードオブザリングと並び3作目に突入してしまった。
今回改めて考え直すに当たって、現在著名な方々が議論されておられる光の道とは、かなり複雑怪奇な問題だという事が分かる。 実は今回これを執筆する前段階の草案では、全く別の見解に達していた。 その中で私の結論は、【現在光の線が届いている90%世帯には光を普及させ、残りの10%世帯は無線でカヴァーする】というもの。 しかし本日、ソフトバンクの孫氏や池田氏が「一体何を議論しておられるのか」が分かってきた気がする。本日はそれを記したい。 ■「光の道派」と「電波の道派」で見られる、表向きの対立 1.速度の違い 2.トラフィック問題 3.コスト 4.メタル線撤廃に依る、田舎の固定電話 1.速度の違い これについては今までも大きく取り扱われて来なかった。 まず現在の一般家庭で1Gbpsの速度が必要かと言われれば、YESと言う方は殆どいらっしゃらないだろう。『あれば良い』と言われるのがオチだ。 2.トラフィック問題 私が一番拘っていた部分。 実はトラフィック問題がなければ断トツで「電波の道」を推していた。孫氏の提唱する「光の道」に少しでも寄りかかった理由の大部分はココだ。 また「電波の道」を声高に叫ばれる方々から、トラフィック問題についての明確な回答が無かった事も影響した。 3.コスト この部分について特に私から言える事はない。そもそも専門ではないので分からない。 孫氏がデタラメを言っているとは俄かに信じ難いので、国費0円で実現出来るという可能性は高いとさえ思っている。但し、「電波の道」なら掛かったコストを更に早期回収出来るだろう。 4.メタル線撤廃に依る、田舎の固定電話 池田氏が仰るように過疎地を「電波の道」でカヴァーすると、従来の固定電話が使用出来なくなる恐れがある。 というのも「メタル・光」どちらの線も引かれていない場合IP電話、若しくは携帯電話に頼らざるを得ず、従来の黒電話は恐らく使用出来なくなるであろうし、どちらにしろ通信状態は悪化する。 この部分に関して、孫氏の「光の道」が実現すれば田舎のおじいちゃんやおばあちゃんは喜ぶであろうが、私としてはIP電話や携帯で問題ないという見解だ。 以上が今回の議論の、かなり表面的な部分である。 では実際皆さんはどこで議論されているかというお話し。 ■「光の道派」と「電波の道派」の本質的な違い そもそも「光の道 vs.電波の道」という構図にするから物事の本質が見え辛くなってしまっている。 今回の議論は【光か電波か?】ではなく、【ネット網を強制的に敷くか市場に任せるか?】が正しい。 それぞれの主張やメリットを以下にまとめる。 ◆光の道(国家主導型) ・国を挙げて全世帯一世に敷設する事に依る、コスト・作業の低減 ・インフラが整った上で見えてくるサービス まずコスト面だが、孫氏の提示されたものを借りれば、光回線を一斉に敷くことに依り、一戸当たり12万円の費用が掛かるところを3万円に抑える事が出来るとのこと。確かに工事数日後、光回線を希望する隣の住宅へ再度工事に向かうのは無駄であり、コスト削減に繋がる事は容易に想像出来る。 また恐らく孫氏が考えられる最も重要な部分として、インフラが整う事に依り、新たなサービスが産み出されるという可能性が挙げられるだろう。 例えば私は田舎の出身だが、大自然の中での作業環境の提供等がそれに当たる。孫氏が主張されるように電子教科書等の普及も促進され易い。 ◆電波の道(国民主導型) ・国民が必要と思うサービスを選択出来る場の提供 一応触れておくと(上でも言及したが)、コストに関してはこちらの主張の方が圧倒的に有利と推察する。そもそも離島に海底ケーブルを引く手間が掛からない時点でそれは明らかだ。 重要なのはサービスを国民が選べるという点。 池田氏は何も電波を主体として推し進めると言われているわけではなく、『そちらの方が需要が高いだろうから、市場に任せれば最終的には国民はそちらを選ぶ方が多くなるだろう。そのために電波帯域に関しては今の内から議論すべきだろう。』と仰っておられる。 佐々木氏が孫氏と対談された際、何度も「プラットフォーム」について言及されていた事が非常に印象的だった。 私はそもそも今回の対談前に、佐々木氏は「光の道」に反対ではないのでは?仰る事はもっともだが、皆が利用したいサービスが"そこにあれば"、その後「光の道」を敷くことへの反論にならないのでは?と疑問であった。 事実それは当たっており、今回の対談でも《光の道に》反論されたわけではない。 それではどうして佐々木氏は「ソフトバンクの光の道に全面的に反論する」というタイトルのエントリをお書きになったのだろう。その誤解は私の「電波の道」に対する認識の誤りから来ていた。 池田氏も佐々木氏も(加えて恐らく堀江氏も)、「電波か光か」などとは最初から考えられておられない。仮に最終的に電波となるにせよ、それは国民一人一人が選べば良い事であって、わざわざ国が強制する必要はない。 普及率を取り上げておられたのもプラットフォームに関して言及されたのも、現在それを欲しいと思う人がいないだけであって、それさえ出来れば強制せずともブロードバンドは普及するのだ。 というわけで私が前回までベターと思っていた【現在光の線が届いている90%世帯には光を普及させ、残りの10%世帯は無線でカヴァーする】は、そもそも検討違いも甚だしい。 池田氏には何度も『トラフィックの問題についてどうお考えですか?』等と伺ってしまい、大変ご迷惑をお掛けした。この場を借りて謝りたい。 最後に、私なりに2つの「道」の違いをまとめて終わりにしたい。 ◇光の道 それは100%でなければ意味がない。 例えば飛行機があるから我々は『空を飛べる』と確信出来るように、インフラがあるからこそ想像出来るサービスもあると思う。 供給を与えて、需要を創出する。 ◇電波の道 それは強制してはならず、競争の中にあって初めて息をするもの。 人々が欲しいと思うからこそそれは選ばれ、その際それが光であっても構わない。但し、人が選択出来るよう準備をしておく事が大切である。 需要を受けて、供給が競い合う。 どちらも明らかに「全米ブロードバンド計画」に影響されている。そしてやらなければならない事があるのに立ち止まるのは無駄である。 より早く普及出来るのは前者であろうが、それは将来我々に負の遺産を残す可能性も孕んでいる。 どちらが良いとは言えない。正解は【どちらも良い】のだ。 今後の両者の議論に期待する。 PR |
私は素人で、専門家でないから。電波の道がいいのかは
わかりませんが。孫氏の光の道の説明は動画で見ました。 とてもいいアイディアだと思います。 また電波の道の主張があることは、トラフィックの時点でアウトかと。 現状のスマートフォンを使っていて思いますが。 さらに懸念するのは、電波の道では、 きっとNTTの最大利益がえられるのではないでしょうか。独占です。 それが最大の懸念事項だと思います。 あのモデムインターネットの時代、 NTTに月12万くらい払ってインターネット をしていたことを思うと、NTTをこれ以上のさばらせてはいけません。 軽く独占禁止法違反企業であり、東電 と同じく、国の利益をむさぼりすぎだと思います。
【2011/09/20 00:39】| | okada #9364409852 [ 編集 ]
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