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原口総務大臣が掲げる光の道について、思った事をまとめておく。
そもそも光の道とは「光ファイバーの道」なのか? 言葉をそのまま取ればそうだし、そう読まれる方はたぶんに多い。 ソフトバンクの孫さんは原口大臣の構想に共感を示し、日本の全世帯に光ファイバーを敷設するという案を提出した。 一方池田(信夫)さんは、無線で大部分をカヴァーする事を提案されておられる。 両者で一致するのは、従来のメタル線と光の線が並行する状態はコストが掛かるため、メタルの線は回収した方が良いと言う事。 光ファイバーをある起点となる部分までは敷設するという部分。 池田さんが主張されてるのは、海の先の離島へ海底を張ってまで光の線を拡げるのではなく、その手前まで光を敷き、そこから無線を飛ばしても良いんじゃないかという事だと思う。 最初僕は池田さんの案に猛烈に賛成だったが、孫さんのスピーチを文字に起こしたものを読んで、「この人がそんな事考えてないワケない」と思うようになった。 また池田さんのブログのコメント欄にて批判的なコメントが削除された瞬間に、「もしかしたら無線の重大な欠点に対する指摘まで削除されてるのでは」と危惧した事も考えを改めるキッカケとなった。 そのときの池田さんの板の流れが衝撃的だったので少し紹介。 批判コメ→池田さん→再度批判→池田さんを擁護する第三者の感情むき出しのコメ→一連の流れが削除 最後の感情むき出しコメント以外はお互い極めて紳士的で、どうして削除する必要があったのかという部分が一点。 また最後のコメントは池田さんに成り代わってコメントしているようであり、にもかかわらず池田さんへの尊敬の念が感じられなかった。 つまり僕は率直に言ってしまうけど、池田さんが別名で投降したように見えた。あくまで感覚的にということなので先に謝罪しておこうと思う。 ソーシャルの世界では議論が起こり、それが元の記事に付加価値を産む。削除しなくても良い反論を削除するこの様な行為はその可能性を放棄することに当たるため池田さんがなされたのは残念だが、これはまた別の機会に述べたいと思う。 さて話しが脱線したが、とにかくもう一度頭の中を整理してみようと思った。 ■光ファイバー ◆光ファイバーを全世帯に敷くことの利点 ・少なくとも現段階よりは平均的に速度が上がる ・光ファイバーは天候等の影響を受け難い(ほぼ確実に繋がり、安定した速度を確保し易い) ・孫さんの言う事が正しいなら、コストが掛からないためすぐ実行に移せる(少なくとも前に進む) 利点の最も大きな部分は、(あくまで孫さんの言う事を信じるなら)すぐに実行出来ると言う部分。一旦道が決まってしまえばガムシャラに進めるし、閉塞感もなくなる。何よりやる事あるのに何もしてないというのは無駄だ。 また安定して繋がるという部分も、特に企業には嬉しい材料。 ◆光ファイバー普及100%の欠点 ・1Gbpsの通信が実現されるだろう時代に、100Mbpsの光ファイバーを「全世帯」に敷く事は危険 ・光の線は丈夫と孫さんは言っていたが、僕は光の線はすぐ折れるので取扱に注意と言われた事がある 欠点の部分で僕は詳しくないのだが、今回敷設予定の光の線で今後速度を上げる事が出来るなら、1番目は問題ない。その際コストは掛かるけど。 また光の線(の中身のガラス繊維)が折れ易いというのは、僕がプロバイダの新人研修のときに習ったもので信憑性は低い。 決定的な欠点は、もし現在の光の線では100Mbpsが限界と言う場合。その場合は世界に追い付くために、再度光ファイバー2なるものを全世帯に敷くのだろうか。 ■無線(IP網) ◆無線で広範囲をカヴァーする事の利点 ・敷設コストが安い ・手間が掛からない(わざわざ直接離島まで出向かなくても良いかもしれない) ・現在の技術を持ってすれば、こちらも平均して速度が上がる ・IP電話にしてしまえば、メタル線の回収がスムーズ 離島に出向かなくても良いとなると、当然そこもコストに影響してくる。 また更に高速の通信技術が生まれても、発信元を触るだけで速度を上げる事が出来るかもしれない。 ◆無線通信の欠点 ・繋がり難い、様々な電波に影響される ・電波利権の存在 まず孫さんの構想と比較した場合の欠点は、明らかに繋がり難い。と言っても僕は専門ではないが、コレは池田さんも認めるところだろう。 例えばADSLだと、「近くを電車が通った」とか「電子レンジを使用した」際に切断される事があるが、少なからず似たような影響も出ると思う。またそんな影響がなくても、携帯電話と一緒で、山間部等は若干繋がり難い可能性が高い。 電波利権については池田さんが声高に叫んでおられるが、これはその方向へ関心が集まれば、池田さんの喉も報われると思っている。 で、最終的に僕がどちらを支持するかと言うと、断トツで無線(IP網)だ。 というより既に光のインフラはある程度整っているのだから、やはり池田さんの言われる様に基本はIP網で、接続の安定を求める方は費用を出して光の線を引けばいいと思う。 決め手は無線の特性だが、【どこでも繋がる】という部分。 そもそも僕の考えるネットインフラの未来は、地下・宇宙(地球の周り)どこでも繋がるというものだからだ。というか最終的にはそうでなければならないと思っている。そこに光のゴチャゴチャした線は想像し難い。 どれだけ進化してもある部分では直接線を引くメリットはあるだろう。しかしそれは明らかにニッチであって、それがメジャーにはならない。安くてある程度を求めるから。 孫さんに共感出来る部分もある。先にも光の利点で述べたが、すぐに行動に移せるという部分だ。閉塞感を打ち破るというのは、とても重要な事だ。 もし孫さんが更に壊滅的な理由を抱いているのなら、僕はそれを聞いてみたいし嬉しくも思う。 最後にこのブログには「建国」というタイトルが付いているが、もし僕が新しい国を作るなら、 電気・ガス(若しくはそれに代わるエネルギー)、水道、交通網、ネットはインフラとして整備するだろう。 果たして既に、ネット網は開発こそ必要であれ、競争はそれほど重要ではなくなっているのかもしれない。 ※追記 こんなtweetがあった。 @masason 無線万能説は、困ったものです。 RT @softbank_ichiro 現時点の無線の帯域幅では、iPadやiPhoneのような猛烈なデータを吐き出す端末を、支えきれないんですよね。 う~ん、なるほど。こりゃ再考の余地有り。 PR |
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